レガシー論文

【Psycholo Mag Vol.453】レガシー論文

おはようございます。Psycholo Mag Vol.453『レガシー論文』へようこそ。

心理学の世界には、発表された当時は革新的だったのに、今では「あ、そういえばそうだった」と忘れられがちな名著たちがあります。本日はそんな隠れた宝石5つを発掘してみました。

脳画像で見えない活動を追跡する話から、ワーキングメモリと読み能力の意外な関係、そして統計手法の落とし穴まで—科学の営みは時に「私たちが信じていたこと、本当に正しかった?」という素朴な問いから始まります。さらには、インターネット時代の人間関係や、無意識の偏見を測る方法論まで。

どれも今日の私たちの研究や実践を支えている基礎知識ばかり。懐かしくも、新しい。そんな知的興奮を一緒に味わいませんか?

A Parametric Manipulation of Factors Affecting Task-induced Deactivation in Functional Neuroimaging

Kristen A. McKiernan, Jacqueline N. Kaufman, Jane Kucera-Thompson, Jeffrey R. Binder

McKiernan, K. A., Kaufman, J. N., Kucera-Thompson, J., & Binder, J. R. (2003). A Parametric Manipulation of Factors Affecting Task-induced Deactivation in Functional Neuroimaging. Journal of Cognitive Neuroscience, 15(3), 394-408. https://doi.org/10.1162/089892903321593117.

この論文は、脳画像検査中に特定の脳領域の血流が減少する現象「タスク誘発性脱活性化(TID)」について研究しています。研究者たちは、難易度の異なる聴覚認識課題を被験者に実施させ、3つの要因(ターゲット音の識別しやすさ、刺激提示速度、短期記憶負荷)を段階的に変化させました。その結果、……

この論文の解説の続きとキーワード解説は、メールマガジン購読者向けのコンテンツです。

購読して続きを読む

Individual differences in working memory and reading

Meredyth Daneman, Patricia A. Carpenter

Daneman, M., & Carpenter, P. A. (1980). Individual differences in working memory and reading. Journal of Verbal Learning and Verbal Behavior, 19(4), 450-466. https://doi.org/10.1016/s0022-5371(80)90312-6.

この論文は、なぜ人によって読解力に差があるのかを、ワーキングメモリの観点から説明しています。ワーキングメモリとは、情報を一時的に保持しながら同時に処理する能力のこと。著者たちは、読解力が低い人は、文を読む際の処理が非効率で、その結果、脳に保持できる情報量が減ってしまうと仮説を立て……

この論文の解説の続きとキーワード解説は、メールマガジン購読者向けのコンテンツです。

購読して続きを読む

On the Use, the Misuse, and the Very Limited Usefulness of Cronbach’s Alpha

Klaas Sijtsma

Sijtsma, K. (2009). On the Use, the Misuse, and the Very Limited Usefulness of Cronbach’s Alpha. Psychometrika, 74(1), 107-120. https://doi.org/10.1007/s11336-008-9101-0.

この論文は、心理学や教育学の研究でよく使われる「クロンバックのアルファ」という統計指標に対して、重大な問題があることを指摘しています。アルファは信頼性(テストが安定した結果を出すかどうか)を測定する指標として広く使われていますが、著者は以下の点を批判しています。第一に、アルファは……

この論文の解説の続きとキーワード解説は、メールマガジン購読者向けのコンテンツです。

購読して続きを読む

Understanding and using the Implicit Association Test: I. An improved scoring algorithm.

Anthony G. Greenwald, Brian A. Nosek, Mahzarin R. Banaji

Greenwald, A. G., Nosek, B. A., & Banaji, M. R. (2003). Understanding and using the Implicit Association Test: I. An improved scoring algorithm.. Journal of Personality and Social Psychology, 85(2), 197-216. https://doi.org/10.1037/0022-3514.85.2.197.

この論文は、潜在連合テスト(IAT)という心理測定ツールのスコア計算方法を改善した研究です。IATは、人が無意識に持っている偏見や先入観を測定する方法で、従来は1998年に発表された計算方法が使われていました。しかし、インターネット上で公開されたIATが大量のデータを集めたため、……

この論文の解説の続きとキーワード解説は、メールマガジン購読者向けのコンテンツです。

購読して続きを読む

Plan 9 From Cyberspace: The Implications of the Internet for Personality and Social Psychology

Katelyn Y. A. McKenna, John A. Bargh

McKenna, K. Y. A., & Bargh, J. A. (2000). Plan 9 From Cyberspace: The Implications of the Internet for Personality and Social Psychology. Personality and Social Psychology Review, 4(1), 57-75. https://doi.org/10.1207/s15327957pspr0401_6.

この論文は、インターネットの登場がもたらす人間関係や自己認識への影響を心理学的に分析しています。インターネットが登場した当初、メディアは「ポルノに満ちている」「人々を孤独にする」といった否定的な報道をしていました。しかし著者たちは、実際の研究結果はこうした懸念と異なることを示して……

この論文の解説の続きとキーワード解説は、メールマガジン購読者向けのコンテンツです。

購読して続きを読む

続きはメールマガジンで

Psycholo Mag は、最新の心理学論文を毎朝わかりやすい日本語解説でお届けするメールマガジンです。
購読すると全ての解説・キーワード解説・バックナンバー全文をお読みいただけます。

購読をはじめる

同じカテゴリーの最新号